人間を装った悪魔たち

あの時あの事がなかったら今頃はどうなっていたのだろう。 人は新しいものが好きで欲望深くて愛されたくて仕方ない生き物だということを改めて知った。

作られたシナリオ

離婚の話も進み、姉と子供たちが家を出る方向で決まった。



自宅にちょいちょい行っては荷物を運んでいた姉。



一緒に行ったある日。



「見て!こんなものあった!」



手には一枚の紙。



別居してすぐ旦那さんが女を家に泊めたみたいでその女からの置き手紙だった。



〇〇へ


お泊り楽しかったー♡


今〇〇は大変な時だけど、私は〇〇の傍から離れないし裏切らないよ!


また来るからね(*´з`)


大好き♡


〇〇より



そんな内容だった。


そして寝室には見慣れない枕と布団が置いてあった。


あきらかに女モンって感じのやつだった。



姉は



「ほらね!こんな人なんだよ!」



と言っていたが、私にはなんだか違和感でしかなかった。




だってほんの少し前に旦那さんが実家に来て私の父と母に涙ながらに別れたくないって言ってたんだよ。



なんか離れる口実(自分が不利にならないように)全てが作られたストーリーにすら思えました。



まだ別居してそんな経ってなくて、姉がまだ出入りするのわかっててそんな事するのかなと。



まぁ腹いせに見せつけとかも考えられるか・・・



その辺の真相は未だわかりませんがね。



大人の事情もあるかもしれないけど、子供たちにしたら大好きなパパだったので見ていてとてもかわいそうでした。



でも離婚は当人同士でないとわからない事もあるので、周りは何も言えない状態でした。





そうして程なくして離婚が成立した。

洗脳状態の脳内

姉は昔から一つの事に夢中になるとそれしか見えなくなるタイプ。


好きな人が言った事は絶対。


すぐその人色に染まってしまう。



「良介さんがアレ美味しいよって言っててそれからハマってずっと食べてる」



「良介さんがアノ番組面白いって言ってて録画したから見なきゃ」



「良介さんがブラックコーヒーは胃に良くないから牛乳入れて飲んだら良いって言ってたからそうした方がいいと思うよ」



こんな状態です。



おそらく離婚の事も相談してくうちに色んな事吹き込まれたんだと思っています。


弱っている所に優しく囁かれて心の拠り所になったんだと思います。



あっという間に良介宗教の信者になっていました。



姉らしくない発言や行動があったので私はそう思っています。




それからどんどん姉が狂って暴走していくのでした。

ある男の存在

姉は溜めこんでいたものが相当大きかったのか、よほど決意が固かったのか、夫婦間での話し合いでも向き合う事なく頑なに離婚したいと言っていたそう。



旦那さんは姉の事も子供の事も大好きで別れたくないと最後まで言っていた。



そこまでして姉が別れたい理由・・・



それはある1人の男の存在。



SNSで知り合ったという良介さん。



離婚の話が出る何カ月か前の事。



その時私は休職中だったので毎日のように姉の帰宅時間頃息子を連れて遊びに行って、甥姪のお迎えや家の手伝い等もやっていました。



仕事から帰って来て真っ先にPCに向かう姉。


旦那さんが帰って来るまでの2時間程楽しそうにチャットするのが日課となっていった。



だんだんと姉の後ろ姿を眺める時間が増え、会話も減り、寂しいなと思う日々が何カ月と続いた。



姉はもう良介さんしか見えていないようだ。



その何カ月か後に突然の離婚宣言。



10年以上もの間夫婦間で色々あったのかもしれない。



でも色んな事を見ていた私はとっさに良介さんの影響だと察した。