人間を装った悪魔たち

あの時あの事がなかったら今頃はどうなっていたのだろう。 人は新しいものが好きで欲望深くて愛されたくて仕方ない生き物だということを改めて知った。

悪魔のささやき

前回からの続きです。



晃くんも姉も子供が好きで、1人産んでさらにその気持ちは高まり2人3人と立て続けに産みました。


家族もみんな子供が好きで本当に喜びました。


ただ。


晃くん1人の収入では家族5人が満足に生活する事が難しかったため、家族も出来るだけのサポートはしてきました。


私は毎月いくらか援助してました。
母は子供見るから夫婦で美味しい物食べておいでってお金渡したり普段も子供達だけでもご飯食べに来させたりしてました。
父はたまにだったけど買い物や温泉に連れて行きました。
祖父母は無償で子供たちの面倒をほぼ毎日見てました。
晃くんの親や晃くんの兄弟も服やおもちゃを買ってきたりいっぱい可愛がっていました。


みんなで助け合って贅沢しなくてもそれで成り立っていました。


子供たちは満足いく生活を送れてても女王気質な欲張りな姉の中では満たされていなかったのかもしれません。


あの人との出会いでその本能が開花してしまったのか。


ささやかでも小さくても暖かくて幸せな日々を一瞬でぶっ壊した。
晃くんにも晃くんの身内に冷たい目で見られても強気だった。


思ってるより人間の欲情って深いのかも。


周りの複数の人の支えより1人の男を選んだ姉。


あの悪魔に一体家族の何がわかるというのだろう。