人間を装った悪魔たち

あの時あの事がなかったら今頃はどうなっていたのだろう。 人は新しいものが好きで欲望深くて愛されたくて仕方ない生き物だということを改めて知った。

怪しい雲行き

そんな家族の形がだんだんと歪んできたのは息子が幼稚園の時。



突然の姉の離婚宣言。



姉は元々自分の気持ちを人に伝えるのが苦手だった。


後々面倒な事になるくらいなら自分が我慢した方がいいと思うタイプ。


(これは私もそうだったかもしれません)



夫婦喧嘩も言い合いではなく、姉は黙り込んでその場をやり過ごし翌日突如失踪したりする。


(私達にはきちんと事情や居場所を話します)



伝えたところでわかってくれない、変わらないと諦めが先にきてしまい、でも自分の中で溜まって爆発してどうしようもなくなって逃げたくなるようです。


上手く気持ちを伝えれたらどれだけ楽かと嘆いていた事もありました。



日頃から旦那さんに対しての鬱憤がストレスになって、飲みに出る回数が増え意識をなくすぐらい飲んでくる事も増えました。




旦那さんはお酒が弱くて全く飲ない人なのでその辺の価値観の違いもあったのではないかと思います。



私は姉とよく話していましたが旦那さんの愚痴も軽く言ったりする程度(主に経済面の事)だったので、まさか離婚になるまで姉の心が決まってるとは思いませんでした。



それ以外にも私たちに言えないような事もあったのかもしれませんが・・・



結婚して10年ちょい。


3人の子供とマイホーム。



傍から見たら幸せそうな一家。


私にとって憧れの家族は、実はもう壊れてしまっていた。



しかしただの夫婦の問題ではなく、ある黒幕の存在があった事も関係していました。



それは後にわかる事だが。



人間の恐ろしさを目の当たりにしていきます。

仲良し家族

大人になるだけ姉との仲も良好になっていきました。



私が地元に戻って就職する頃には姉は3児の母に。



仕事の休憩には姉宅に行き、ご飯を作ったり、子供たちと戯れたり。


休日にはお出掛けして服やおもちゃを買ってあげたり。



かーーーなり尽くしていましたw


かなりのおば馬鹿でしたw



仕事の事や恋愛の事などなんでも話せる友達姉妹みたいな感じになりました。



この頃が一番楽しかったと思います。




自分の恋愛は全然上手くいかなくて気は焦っていましたが・・・


それでも家族が本当に仲良くて、嫌な事があっても家族がいつも応援してくれて見守ってくれてたし、無垢な子供たちに囲まれているだけで充分幸せだと思っていました。



それから何年後にはついに私が同級生と結婚して妊娠しました。




育児本なんてほとんど読まなかったぐらい母や姉から色々教えてもらってた。


本当に心強かったしなんの心配もしてなかった。



でも私が旦那の都合で地元を離れなきゃならなくなり不安で寂しかったけど、ちょいちょいこっちに様子を見に来がてら遊びに来てくれました。



そして出産。


携帯にはみんなからの応援メッセージの数々。


寝不足でクタクタでも家族が来てくれて元気になった。


私を休ませてくれるように気遣ってくれて本当に支えになりました。



そして離婚。


色んな事あったけど、最終的に自分で決断をした時両手を広げて受け入れてくれた。


間違ってないよ。これから幸せになれるよって。


みんな居るから大丈夫って言ってくれた。


育児の事も全面的に協力してくれたから私も踏ん張っていられた。



息子の事を第4子として可愛がってくれた姉。


本当の兄弟みたいに可愛がってくれた甥姪。



本当にこの家族で良かったって心から思ってた。

学生時代

本編に入る前に少し振り返りの話を。



私には少し年が離れた姉がいます。



姉の年代はとても荒れていて、姉も早くからグレ始めました。



姉は毎日のように友達と遊び呆けていたし、私はバイトの日々で顔を合わせなくなったし会話もほとんどしなくなった。




姉の事は友達とつるんでる時はツンケンしてたけど家族で居る時は普通だったので、嫌いではなかったけど特に好きでもないという感じだった。



でもファッションや使っている物などはマネしてみたり、ある意味憧れだったことは確かです。



そんな私たちが仲良くなりだしたのは高校生の頃。



頭が悪かった私が勉強に行き詰った時でした。


母が姉に時給払うから家庭教師をしてあげてという提案をして、お金が欲しい姉は即OK!



勉強を教えてもらったのをキッカケに話したりする事が多くなっていきました。



そして私の高校に当時姉が付き合ってた彼氏が居て、私がその弟と付き合っていました。




その事もあって一気に仲良くなりました。



夜な夜な姉の部屋に行っては恋バナをしたり、テスト前なら一緒に勉強会をしたりしていました。



そして姉が大学に進学しました。



地元からはかなり離れているため一人暮らしになり少し寂しい気持ちもあり



でもたまに家族で遊びに行ったり、帰省してきた時にはショッピングやカラオケに行ったりしました。



卒業後は地元で就職が決まった姉は戻ってきました。



そして地元の人と付き合い始め、すぐに同棲を開始。


そして結婚、出産。



第1子は本当に天使のようで、今まで味わった事のない気持ちになりました。



その頃私も専門学校に進学し地元を離れました。




そのまま就職もしました。




それでも忙しくても暇を見つけて帰っていました。



みんなでこの子の取り合いだったので、姉からしたら楽だったとは思いますが、寂しい気持ちもあったと思います。


(これが後にある問題と繋がっていくのですが・・・)