人間を装った悪魔たち

あの時あの事がなかったら今頃はどうなっていたのだろう。 人は新しいものが好きで欲望深くて愛されたくて仕方ない生き物だということを改めて知った。

悪魔に導かれし道

みんなの色んな思いも願いも空しく引っ越しに向けて着々と準備は進められた。


幼稚園も学校も突然の事に驚いていた。


そりゃそうでしょうね。
私たちもまだ信じ難い話なんですから。


まぁどうせ“元旦那”を悪者にして変に思われないような上手い話を彼が考えたんでしょうけど。


ストーリー仕立てにするのお好きですもんね。
人が自分の思い通りに動くって気持ち良いですもんね。


そして家の片付けや荷造りがあるからって何日も子供たちは実家に預けられた。


姉からガムテープなくなったから買ってきてと言われしぶしぶ行くと通話しながらやってた。


はい、想定内~!


スピーカーにしてたから声聞こえてるけどね。


「RIRIAHN、姉ちゃん効率悪いからさっさと荷造りしろって言っといてね!笑」


うっせーわ!
お前が通話してるからだろーがよ!
いい加減おかしいって気付けよ!


「RIRIAHN寂しくなるしょー?一緒に来ればいいのに!面倒見てやるから。来る?笑」


「いやー。一気にみんな居なくなったら親がかわいそうだしーいいですー笑」


行くわけねーだろうがボーケ!!
(心の中の叫び)


ガムテープを置いてすぐ帰った。
悪魔たちの声は耳障りで気分が悪くなる。


この人たち本気なんだね。
もう不思議でしかないよその感覚。


出会って1年足らずでしかも遠距離で会ったのは4回ほどでよく自分(子供たち)の人生捧げようと思ったよな・・・


荷物は必要最低限にして郵送、姉達は車で行く事になった。


父に買ってもらった家具家電はあまり使われる事なく祖父母宅へ。
今まで使っていた物や思い出の品や衣服は次々と捨てられていく。


あと何日で離れ離れになる。
信じられない。


大事な甥や姪が私の傍から居なくなる・・・
この可愛い顔を毎日見れなくなる。


ウキウキしてるのは




姉だけ。